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蝙蝠穴

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さて、次に目指すは「蝙蝠(コウモリ)穴」なーんか不気味な響きです。ディズニーランドのアトラクションを思い出してしまうのは私だけではないと思います・・・。

入口はこんな感じ、この格子は人を幽閉・・・違います。コウモリを守るために設置されたもので、門の両脇の横に広い格子は夜間にコウモリが自由に出入りできるようにと作られたものなのだそうです。

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受付ではヘルメットを渡されます。えーっっっ?ヘルメットを被るほど危ない所なの?良く見るとコウモリのイラストが意外に可愛いのです!

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さあ、ヘルメット装着完了。いざ蝙蝠穴へ! ”ガツン!!!” あぁ、ヘルメットの意味が分かりました。ここは天井が低い所が多いのです。背の高い方は大変かも・・・。この洞穴は他と比べると比較的冬でも温暖なためコウモリの生息地となったようです。ただし、今ではコウモリの数が激変しているようで、こうやって格子で守っているのですね。蝙蝠穴の中には「巨人の足跡状広場」や「溶岩棚」「縄状溶岩」「珪藻土線」などを観察する事ができ、1,150年前の噴火で流れた溶岩の様子を感じる事ができます。意外に暗いので足下は要注意ですよ!

今日の八ヶ岳曇り・・・カラッと晴れて暑くなると思っていたのですが。気温は高いものの何だかはっきりしないお天気です。

 

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樹海の木たちはその暗い林を抜けて上へ上へと伸びようと頑張っています。寿命を迎えた木は枯れ・倒れ・朽ち・・・やがて樹海の栄養となってきます。その中を樹齢数百年の木たちが頑張っている姿は何だか私たちを励ましてくれているようにも見えます。このツガは樹齢約300年!写真ではなかなかお伝えできないですが立派な木です。ここからどんな人間達を見下ろしてきたのでしょう?

 

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こちらは、樹海の中ではここでしか見かけなかった桂の巨木です。株立ちになっていて見事です。この巨木が植えられるような広~い庭のある家に住んでみたい・・・。思わず ”うわーっ” と言ってしまうくらい立派な桂でした。

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この木も相当な巨木だったと思われます。あらっ、焦げている?そう、恐らく雷が落ちたのでしょう。幹の中が真っ黒に焦げていました。太陽を求めてひときわ高くなった木は雷に狙われるというリスクもあるのですね。自然界の厳しさを見せつけられました。人間も多少の厳しさがないと大成しないのかもしれませんね。

今日の八ヶ岳は晴れ!久しぶりに暖かい(暑い?)日になりそうです。これで我が家の野菜達の苗たちも伸びるといいなぁ!!

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樹海には針葉樹・広葉樹いろいろな種類の木を見る事が出来ます。が・・・その形もなかなかおもしろく、見飽きる事がありません。このヒノキは幹がくねくねと曲がった後に上に延びています。その名も「八岐大蛇(やまたのおろち)」曲がりくねった幹が本当にヘビのようです。

この木々の下はすぐに溶岩。根を深く張る事ができない木々たちはその根を横へ横へと這わせます。根が地上に出ると枝のようになるのですね。だからどこが根でどこが枝なのか分からない・・・。

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この木はまん中に別の木を抱いていたのでしょう。その木が朽ち、自分だけ残った・・・と思われます。何だか生きているように見えるのです。

 

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この木は???成り立ちを想像していると楽しいです!

八ヶ岳は今日も曇り、肌寒い日が続いています。体調を崩さないように気を付けましょう!

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さて、今日は樹海に咲いていた花たちの紹介です。花の名前を調べるのにちょっと苦労しましたが・・・上の写真は「ミヤマシキミ」(深山樒)ミカン科の常緑低木です。シキミ(樒)に葉のつき方や葉がやや似ていて、シキミと同様に全体に有毒であることから「シキミ」と名付けられたようです。果実(秋になると真っ赤な実が付きます)も含めて全体に有毒で、誤って食べると嘔吐、痙攣や麻痺を惹き起こすそうです。薬用にするという報告はないようです。こんなにかわいい花なのに・・・やっぱり見かけにだまされてはいけませんね。

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こちらは「ウスギヨウラク」(薄黄瓔珞)別名「ツリガネツツジ」と呼ばれツツジ科の落葉低木です。「瓔珞」(ようらく)とは珠玉や貴金属に糸を通して作った装身具のことで、仏像や寺院 の装飾品として用いられているものだそうです。こちらも本当にかわいい花ですね。どちらも林の中でひっそりと咲いていて気づかずに通り過ぎてしまいそう・・・。

溶岩や林だけだと思っていた樹海の中にも人知れず可憐な花たちが生きている事に感動!

今日の八ヶ岳は曇り・・・昨日はまとまった雨となりました。この天候不良で、とても肌寒い八ヶ岳です。

 

こおり穴

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さあ、いよいよ本格的に樹海の中に入ってきました。ここは「こおり穴」別名「英(はなぶさ)」とも呼ばれていて、穴の中の気温が夏でも低いため、古くは冷蔵庫の代用として厳冬期に沢からの天然氷をここに運び熱病等の手当に利用していたそうです。ご覧のようにまだ雪が残っています。

 

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雪が残っているのは、穴の中の穴・・・外側の大きな陥没穴は直径20m以上あるでしょうか。それにしても昔の人は良く迷わずにこの樹海の中を通れたものですね。そして、よくもこの穴を見つけ、生活に利用できたものだと感心せずにはいられません。樹海と言っても怖いイメージばかりではないと言う事を今回初めて学びました。

今日の八ヶ岳は曇り・・・明日の朝に向けてお天気は下り坂のようです。

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歩き始めて30分ほどすると西湖の先に霊峰富士がどーんと!見えてくるのです。やっぱり近くから見る富士は圧巻ですね。

 

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また、湖と新緑と富士山とのコラボが何とも言えず美しいですね。今年は富士山の残雪が多く、それがまた緑の美しさを引き立てて相乗効果です。

言わずと知れた富士山は日本一の山です。標高は3,776mで昨年「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」として世界文化遺産に登録されました。この円錐形の山容が完成されるまでには大きく三段階の火山活動がありました。最初の噴火時期は今から50万年ぐらい前「小御岳火山」の噴火で標高はおよそ2,350mほどになりました。二番目は、今から2万年前「古富士火山」の噴火です。噴火した火山灰が降り積もり、標高は2,500mほどに。最後は「新富士火山」の噴火で今から1万年ほど前の事となります。最近の調査では「小御岳火山」の前に更に古い山体があった事が確認され「先小御岳」と名付けられ、四段階の活動があったことが分かってきたそうです。長ーい、長ーい年月をかけてこの美しい姿が作られたのですね。

八ヶ岳は今日も快晴!カッコウの鳴き声が響き気持の良い青空が広がっています!

かえる池

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本格的に樹海に入る前にちょっと癒してくれるのが「かえる池」その名の通りご覧のようにうじゃうじゃとオタマジャクシが・・・。見えづらいかもしれませんがこれぜーんぶオタマジャクシ・・・嫌いな方は見ないで下さいね。

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うわーっ!!!「かえる池」って???その名前過ぎるでしょう(笑)さすがの私もこれだけの数を見たのは初めて。これが全部カエルになったどうなるのでしょう?!

上の写真はこのオタマジャクシと一緒に住んでいるニジマスくん。こちらは悠々と泳いでいます。多分大事に育てられているのでしょう。食べられちゃう心配がないと、釣り堀のニジマスに比べると優雅に泳いでいるように見えるのは気のせいでしょうか?

八ヶ岳は今日も快晴!新緑がお日様に照らされてキラキラしています♪

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遊歩道を歩き出すとすぐに周りにはこんな岩岩が現れます。そう、富士山の噴火の溶岩です。

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こんな形のものもあり、キョロキョロとしてしまいます。

さて、この青木ヶ原樹海の成り立ちを勉強していきましょう。貞観6年西暦864年、今から1,150年前のことです。富士山の北西山麓で大規模な噴火活動が発生しました。そこから流れ出た膨大な量の溶岩は広大な森林地帯を焼き払いながらどんどんな流れていきます。その当時富士北麓には「せの海」と呼ばれる広大な面積の湖がありました。溶岩流はその瀬の海まで達し、湖の大部分を埋めてしまいました。現在残っている「西湖」と「精進湖」は瀬の海が埋まらずに残ったものです。

灼熱の溶岩が固まり、草木のないゴツゴツした溶岩原にまずコケ類などが生え、次に草本類、更に土壌化が進むと低木が育ち、やがて長い年月を経てツガやヒノキを中心にハリモミ・ヒメコマツ・アカマツなどの針葉樹やミズナラなどの広葉樹の混合林である原始林が形成されました。面積はおよそ30平方キロメートルで、山手線に囲まれた面積に匹敵する大きさです。ここは、「富士箱根伊豆国立公園」に属し、「富士山原始林及び青木ヶ原樹海」という名称で国の天然記念物に指定されています。

今日の八ヶ岳は快晴!風はそよそよと気持ちが良いですよ!ぜひこの新緑が美しい時期の八ヶ岳にお越し下さい!

 

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山梨県北西部、向かいに富士山、南アルプスを望む 八ヶ岳の広大な山裾。 標高1,150mに立地する不動産、別荘管理会社です。 豊かな自然に囲まれたこの地で、 お客様の安心で快適な高原ライフを 応援させていただく中、周辺、生活情報や、 日々うつろう四季をスタッフの感じるままにお届けしています。